Sunday, December 25, 2016

合唱団録音

備忘録。

 以前ある合唱団の、録音物のミキシング&マスタリングをしたことがあってそれを気に入って貰っていた。その関係から別の合唱団の録音の話が舞い込んだ。休日ではあったが、仕事が山積しており断ろうかとも思った。が、良いチャンスなので最低限の仕事を片付けられる見込みが出た時点で引き受けた。

◆録音機材 録音場所(小さめの教会)2016年12月某日
*Main Recording System
Microphone x2: AKG C1000S
Audio Interface: STEINBERG CI2+
PC: APPLE MacBook Pro late2013 (MacOS10.12, RAM8GB, SSD512GB)
Software: STEINBERG Cubase Elements 9
Monitor Headphone: SONY MDR-CD900ST
簡易モニターとして、BOSE SoundLink Mini

*Sub Recording System
SONY HDR-MV1 (sound only mode:WAV)
Monitor Headphone: SONY MDR-Z900

 マイクはステレオ録音となると、本来ペアマイクが望ましいが、持っていないし借りられなかった。手持ちのC1000Sと借りたC1000Sで録音。機種名は変わってないけど、本体も黒くなって新しくなっていた。私の耳では音質差は特に感じられなかった。

 マイクケーブルは手持ちの3mに5mを買い足してつなげ、8mにした。人数は多くなかったが、横1列だったので、マイクとマイクの距離をある程度確保したかった。
 今回悩んだのが、このマイクのセッティング。合唱団の録音は初めてだったので、ネット上で調べてみた。今回参考にさせていただいたサイトはこちら。 ヒロハラ録音講座5

 自宅でマイクを2本セットし、試してみたが音源が自分しかいないので参考にならず、機材チェックにしかならなかった。本番前の試し録音で調整するしかない。
 録音当日、ブームスタンドで一番高くにマイクをセッティングし、試し録音してみた。簡易モニターとして、BOSE SoundLink Miniを使ったが、指揮者の方及び指導助言の方の顔が少し曇ったので焦った。後でモニターヘッドフォンを聞いてもらったら、「いい音です。CDのようです。」と安心してもらえた。FOSTEX NF-01Aは重いし大きいので今回は持って行かなかったのだが、少し後悔した。BOSEのこれはよく売れているようだが、中域から高域が薄く感じ、ハイファイ感がない。低域があって今風?の音楽にはぴったりなのかもしれないが…。自分には合わなくて買ったことを後悔。持ち運びやすくてそこそこ音量が出るアクティブモニタースピーカーが欲しい。

 閑話休題。響きが多いので少し輪郭をくっきりさせて欲しいと要望があったので、マイクを少し下げた。定位・ステレオ感が少し広く中抜けのような気がしていたが、問題ないとのことなので、角度はいじらなかった。後でじっくり聞いてみると少し中抜けに聞こえる。これは好みか…。
 何度もセッティングを変更できるような感じでもなかったので、そのまま録音した。試し録音では、定位ばかり気にしすぎて、クリップに気がつかなかった。再生してみると音量が大きくなるところで歪んでいた。

 2回録ったところで、指導助言の方から演奏(歌)は酔いが少し硬くなっているので、休憩を挟んでリラックスして踊りながら録ってみてはどうかと提案があった。ノイズが気になったが、それはOKとのことだった。開放感があるので、靴を脱いでダンスするという。ソックスだとノイズも少ないので一石二鳥か。演奏が途端に生き生きしてきた、と感じた。視覚による錯覚かもしれないと思って、目をつむって聴いたが違っているようだ。4回目はラスト。今日一番の演奏だったようだ。速やかにバラし、CD-Rの納品の話をし、挨拶をして教会を後にした。

◆ミックス・マスタリング機材 2016年12月某日
PC: APPLE MacBook Pro late2013 (MacOS10.12, RAM8GB, SSD512GB)
Mixing Software: STEINBERG Cubase Elements 9
Mastering Software: STEINBERG WaveLab Elements 8
Audio Interface: STEINBERG CI2+
Monitor Speaker: FOSTEX NF-01A
Monitor Headphone: SONY MDR-CD900ST

 依頼主からの要望はそのままCDにして欲しいということだったので、WaveLabで焼いた。焼く前に、何十回も録音を聴いたが歌が上手い。今回の合唱団は学生さんだったが、レベルの高い練習をずっとしてきたのだろう。

 Cubaseでイコライジングし、チューブコンプレッサーをかけ、リヴァーブを少しだけ足した、エフェクトを積極的にかけた別バージョンも作成してみた。本来の合唱CDはどんな感じでミックスしているんだろうか。私の音楽(特に合唱)に関する知識は少ないので、ミックスやマスタリングをどうすべきかで悩んだ。これも勉強かな。

 本格的な録音はアカペラグループ以来だったが、その時は16トラック音楽専用ハードディスクレコーダーで録音だったので、今回PCベースでの録音は初めてだった。初対面の方ばかりで人見知りの私はかなり緊張したが、録音は良い経験になった。非常に疲れたが、やりがいもあってある程度の達成感もあった。もし次回があれば、マイクセッティングをもっと勉強して取り組みたい。マイクはグレードアップできたら音質の向上に繋がるのだろうけど、使用頻度が低いし良いマイクは高いので、中々購入はしづらい。オーディオインターフェースもグレードアップしたいけど、新型Macbook Pro(Late2016)はポートがThunderbolt 3のみになってしまったので、Macを将来的に買い換えることを考えると、オーディオインターフェースの買い替えのタイミングは、Thunderbolt 3対応になってからかなと思う。

 ロックバンドの方も再起動したいが、新年度からかな…。